ロサンゼルスを始めとしたアメリカでは、今でこそマクロビオティックを「逆輸入」する程の人気となりました。しかし創始者である桜沢如一が、マクロビを最初にアメリカへと持ち込んだのは非常に昔の事でした。
当時使われていたアメリカの栄養学と矛盾が大きかったため、弟子の久司道夫が食事制限をゆるくした「改訂版」を出すことで、ようやく現在のような知名度になったといいます。
現在ではハリウッドセレブと呼ばれる人や、スティーブ・ジョブスが実践する食事の考え方に変貌しました。
そんなロサンゼルスでのマクロビオティック事情は、一体どうなっているのでしょうか。
ここでは関連する話をまとめました。
目次
ロサンゼルスのマクロビオティック事情-レストランについて
ロサンゼルス内では、現在マクロビオティックを取り入れるレストランが急増してきました。
やはりハリウッドセレブと言われる人の影響を受け、徐々に高まっていた人気を受けた、という事情があります。
高級志向の店舗が多く、高級ホテルチェーンの「リッツカールトンホテル」がマクロビオティック料理をメニューに加えたことが始まりです。
サンタモニカやビバリーヒルズを中心にマクロビオティックを提供するレストランが増えているのです。
ロサンゼルスのマクロビオティック事情-アメリカでのマクロビオティック
アメリカの全体的な傾向として、どちらかといえば野菜中心のベジタリアンが割合を占めています。ロサンゼルスでもそれは同じです。マクロビオティックの人気は一部のセレブが中心となっています。
こうなってしまった最も大きな理由は、アメリカ人が大豆を人間の食べ物として認識し始めたのは、つい最近のことであるためです。それも健康に悪い食べ物であるとされ、口に入れる人も少なかったのです。
大豆はアレルギー源であり、遺伝子組換えの危険もあり、食べると体調を悪くする人も多くいます。日本では豆腐は醤油で食べますが、アメリカでは甘く味付けされ、人工甘味料を更に足されたジャンクフードと化しています。
そのため、肉の代わりや良質なたんぱく質を摂るために、大豆製品を食べるのはもっての他という考え方が根強くなっていました。現在はようやく、日本式の豆腐が知られつつあります。
ロサンゼルスのマクロビオティック事情-ロサンゼルスではあまり人気がない?
マクロビオティック自体は、知名度こそ高いのですが、人気があるかといえばそうでもありません。これはドナ・ゲイツが著した「ボディエコロジー・ダイエット」でマクロビオティックが、栄養学の視点から悪い点を抜き出していることがあります。
まず炭水化物が多く、最終的に糖質の高い玄米ばかり食べることで、腸内で悪い菌を繁殖させることになります。
また野菜の量が必然的に少なくなり、ハーブ類の制限も大きな理由です。ハーブや香辛料の使用制限が非常に強いため、食事の楽しみを奪いかねないということでもあります。
ロサンゼルスのマクロビオティック事情-まとめ
ロサンゼルスのマクロビオティックは、まだ少数の一部裕福層に人気がある、というのが現状です。対応しているレストランや販売店も増えつつありますが、人気と比例した店舗数であるかといえば、それを断言することは難しいのです。
それはそもそものアメリカの食事情が絡んでいます。
大豆や海藻を食べず、糖分の制限や野菜の制限が中心となっている国なので、マクロビオティックのような食生活は受け入れられなかったのです。
また学術的な面から、効果を研究した本も出版され、懐疑的な人も多くなっています。
このことからも、アメリカでマクロビオティック実践者がある程度増えたのは、非常に最近の事です。知名度は元々高かったため、まだ国内で浸透するのに時間はかかりますが、徐々にアメリカ国内でも実践者の広がりが見えつつあります。