目次
豆の力
植物たんぱくの代表はやはり豆。畑のお肉といわれるように、その栄養価はもちろん、味もボリュームも満足できる日本食には欠かせない食品です。豆の使い方を知れば知るほど豊かな食事を楽しめます。
豆類には良質なたんぱく質が豊富に含まれています。肉類と比べると脂質や糖質が少ないため、体にたまることが少く、肉類過剰による肌のトラブル、体臭、生理痛といった排出現象もなくなります。
常食に向く豆は、脂質の少ない小豆、黒豆、レンズ豆、ひよこ豆がお勧めです。どれも昆布一切れを一緒に煮ると、昆布の陽性の力が豆の陰性を中和し、ふっくらと炊くことができます。
マクロビオティックでは、小豆は、ご飯と混ぜて炊いたり、膵臓や腎臓の病気の特効薬として有名な薬膳「小豆かぼちゃ」として利用できます。また、米あめを混ぜて作った小豆ようかんは優しい甘さが魅力です。そのほかにも小豆はさまざまに楽しめます。小豆は、おいしいだけじゃありません。シミやくすみを取ってくれたり、うれしい効能もたくさんあります。
黒豆には肺や大腸、女性の生殖器を助ける力があります。黒豆ごはん、黒豆のサラダ、黒豆コロッケ、玉ねぎとの黒豆スープなども家族や子供たちに好評です。黒豆と昆布を煎じて作った黒豆汁は、のどの痛みや女性の疾患に効果の高い薬膳です。また黒豆を食べた次の日は肌の違いを実感できるほど美肌効果も高い食材です。
ひよこ豆は、マッシュしてレモン汁や味噌を混ぜてペーストにしたり、刻み玉ねぎと一緒にバーグにしたりもできます。また、ひよこ豆はたくさんの野菜と一緒にスープにしても美味です。
さらに、ひよこ豆はサラダにいれても美味しく、ご飯にもパスタにも合うバリエーションの多い食材です。ひよこ豆を粉にしたひよこ豆粉で作る朝のパンケーキは朝ご飯に一花咲かせてくれます。(イタリアではひよこ豆粉、オリーブ油、塩だけでつくったひよこ豆パンを朝食、おやつによく食べます)
その他豆の加工食品
豆の加工品といえば豆腐。豆腐は、大豆の陰性な部分を搾り取った豆乳に、にがりという陽性のちからを加えて固めたものです。陰性食品で、夏の暑い時、いい具合に体を冷やしてくれます。
豆腐や厚揚げを加え、崩して炒め、かぼちゃや裏ごしコーンを加えると、スクランブルエッグなどの卵の食感や味に近くなります。入り豆腐のほか、米あめと塩、レモン汁と豆腐で作った豆腐クリームは、生クリームの代わりになります。豆腐マヨネーズは市販もされています。味噌に付け込んだ豆腐チーズは菜食のテーブルをにぎやかにしてくれる食材です。
豆の加工食品の代表はやはり味噌、醤油ですね。穀物菜食には足りないタンパク質を補ってくれ、酵素が腸を整えてくれます。豆そのものでは補えない微細な栄養素が味噌や醤油には豊富なので、毎日食べても負担にならない万能食です。「ごはんとみそ汁」はやはり日本食にはかかせない代表メニューです。
納豆、テンペも忘れてはいけない食材です。チャーハンにしたり、好きな具と一緒におやきにしたり、揚げ物もおすすめです。テンペは巻きずしの具にしたり、焼き物にもできます。特にテンペは下準備がいらず、食べごたえもあり便利な食材です。
まとめ
植物性たんぱくを使った料理の話題は尽きません。体への負担を減らすため、環境への負担を少し減らすため、また、いつもの食卓に新風をいれるため、たまに肉なし生活を、日常に取り入れてみませんか?