マクロビオティックで小麦はOK?それともNG?

糖尿病予防レシピ作り方

最近になって小麦が身体に悪い、という内容の書籍や記事が目につくようになりました。確かに本来は米が主食である日本人にとって、パンやパスタを常食にすることは体質的に合わないかもしれません。
では穀物食を基本にしているマクロビオティックでは、この小麦をどのように位置づけているのでしょうか?

目次

全粒穀物が基本

マクロビオティックでは、一日の食事の50~60%は穀物を摂るようにすすめられます。その中で主食としては、栄養面からも玄米が最も好まれます。他の穀物を調理する場合でも全粒状態で使われるのは、マクロビオティックの原則の1つに「一物全体」の考え方があるから。
一物全体とは、1つの素材を丸ごと1つ食べ切るということです。
そのためマクロビオティックでは、精製(精白)された食品は使いません。精製された砂糖はもってのほか、米や小麦も精製していない全粒タイプを使います。パンやパスタにしても同じことで、原材料には全粒粉にした小麦粉を使用します。

小麦粉は使っても大丈夫?

マクロビオティックの食材で有名なメーカーでも、小麦粉は商品として販売されています。基本的には国産にこだわっていて、製造法により2つの種類があります。
1つは小麦の粒を丸ごと使った全粒粉タイプのもの。パンやパスタでは市販されている商品もあります。お菓子でも最近では、こだわりを持ったお店などでは全粒粉を使った商品を手に入れることができます。

もう1つは本来マクロビオティックでは好まれない、小麦の外皮と胚芽を取り除いたタイプのもの。つまりこれは精製された小麦粉です。厳格な実践者には許されないかもしれませんが、一般的なタイプの小麦粉も使われるんですね。
ただしどのタイプでも原材料は国産小麦です。特に全粒粉の場合、海外産では農薬の問題があって信用できません。

小麦を食べるなという警告

小麦を食べることは身体に害であると発信しているのは、実は日本ではなく海外からです。しかも世界第一位の農業国アメリカからです。
ある医師の著書がその発信源になっているようですが、それによるとアメリカで栽培されている小麦は、繰り返し重ねられた品種改良(遺伝子組み換えなど)によって、既に口にするだけで人体に害を及ぼすレベルだということ。
これは全粒粉であろうが精製された小麦粉であろうが、小麦自体の問題なので関係ありません。著者によれば小麦の摂取をやめることで、命の危険まで伴う様々な疾患が短期間で改善されるそうです。
こうなるともはやマクロビオティックとは関係なくなってきましたが、日本で使われている小麦のほとんどが海外産で、しかもその内のかなりの割合をアメリカ産が占めているという事実。
小麦を食べるなという意見は、小麦そのものの成分に関する注意ではなく、現代の農業とそれに関わる食生活への警告だったのです。

まとめ

結局小麦に限らず全ての食品についても、その産地と生産方法にこだわることが重要なんですね。マクロビオティックでは玄米や小麦以外にも、大麦・はと麦・えん麦などを好んで使用します。
通常は玄米に混ぜてご飯として食べたり、スープなどの材料として使います。小麦は他の麦に比べて使いやすいのでパンやパスタなどでも楽しめますが、やはり食べるのは時々にしておいて、主食は玄米にした方がいいでしょう。

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