胃腸を助けるマクロビ的処方

お腹が痛い、胸やけする、げっぷがたくさんでる、食欲不振、嘔吐、下痢と便秘を繰り返す、胃酸過多、こんな症状があれば胃腸が弱っているサインです。症状が進むと、胃炎、腸炎、さらに十二指腸腫瘍、胃腫瘍などにまで発展する可能性があります。大事に至る前に体の声をいちはやく聞いてあげ、早目にお手当をしてあげましょう。

目次

胃腸の健康を保つ秘訣

食べ物は口から入ると唾液と共に胃に送り込まれ、多量の胃液で分解され、小腸でさらに消化され、血液の中へと吸収されていきます。この消化吸収の質が血液の質を大きく左右します。そして血液の質は細胞の質にも影響します。胃腸の健康は私たちの体と脳の健康そのものを左右するのです。

胃腸を健康に保つには「正しい食生活」を心がけけることが大切です。まずは胃腸に負担のかかる食を控えましょう。例えば油分の多いもの、粉もの、化学製品、残留農薬の心配がある野菜などです。

精神安定も重要です。胃腸の活動は自律神経(交感神経と副交感神経)がコントロールしています。活動をしている時(運動や仕事)、ストレスを受けた時、交感神経が優勢になると、胃腸の活動は停止状態になります。逆に、ゆったりリラックスすると、副交感神経が優勢になり、胃腸は活動的に働き出します。早食い、テレビやスマホをしながらの食事、食べたらすぐ仕事、孤食など現代人の食事はあわただしく時間の質が悪くなってきました。食事の時間をゆったり、そして楽しんで取ることは、体と心の健康の秘訣の一つです。何を食べるか、どう食べるか、そしてどう過ごすか、自分の食生活をもう一度見直してみましょう。

胃腸障害を治す方法

胃腸を元気づける方法は、胃腸をしっかり休ませてあげることです。プチ断食はお勧めですが、抵抗ある方は小食を心がけ、噛んで、食事を楽しむことを心がけて下さい。しっかりお腹を空かせてから少量、よく噛んで、唾液と良く混ぜ、胃の負担をへらしましょう。胃腸に負担が少ない食べ物は穀物です。良質な穀物を中心にして、外食や油ものを少なくしましょう。

胃腸には葛が効く!

葛は胃腸の特効薬です。葛は葛根(かっこん)という生薬として昔から使われてきた効果の高い漢方薬です。発熱、下痢、風邪、糖尿病、血管弛緩の治療に使われてきました。その他、体温調節をしてくれ、下痢をとめ便秘を解消してくれます。低血圧、花粉症、肝臓病、糖尿病、低血糖、中耳炎にも食膳として葛が使われます。

栄養豊富な葛はたくさんの効果が期待できます。葛に含まれるサポニンは、血中の脂質を減少させ、老化を遅らせます。またフラボノイドは婦人系の疾患やその予防・改善に効果があります。フラボノイドは、血管を拡張させ、体熱を放散させてくれます。 結果的に、理想的な体温に調節をしてくれるのです。微熱が続く風邪の初期に役立ちます。また自律神経にも効果があるため、胃腸の働きを高めてくれます。

<葛練の作り方>

葛を数倍の水で溶き中火にかける。透明になってから5~7分かき混ぜながら火にかける。濃度はお好みで調節して下さい。

「葛湯断食」もお勧めです。ご飯の代わりに葛湯で過ごします。醤油や塩で味付けをしたり、梅干しをいれたり、きなこをかけたり、リンゴジュースで練っても甘いゼリーのように仕上がります。子どもから大人まで楽しめます。良く加熱しないと消化が悪いので注意しましょう。

<小豆昆布>

陰性の症状にどうぞ。小豆が腎臓機能を高め、食物繊維が腸内を浄化してくれる効果があります。

小豆(1cup)、昆布(10cm角)に水をひたひたに入れます。中火で沸騰させ、弱火で蓋をし小豆が柔らかくなるまで煮込みます。小豆が柔らかくなったら自然塩(少々)で味付けし煮汁を飛ばします。

<梅しょう番茶>

胃腸の痛み、腹痛の解消に役立ちます。疲労回復もできます。

梅干し(中1個)、醤油(小1)、生姜汁(2,3滴)をよく練り合わせあつあつの三年番茶(150~200ml)を注ぎ、熱いうちに飲みます。

まとめ

腹痛、胸やけ、食欲不振、下痢などは胃腸のSOSです。手当の仕方は、少食にすることと、リラックスすることです。葛は特効薬として有効です。暴飲暴食、大食、美食をしていなかったか、反省をして、胃腸をいたわってあげましょう。

 

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