味噌はマクロビ食のかなめ

マクロビオティックでは調味料選びをとても大切にします。昔ながらの作り方をした本物の調味料には、体のバランスを調え、早期体質改善に一役買ってくれます。すでに何らかの病気のある方にとっては調味料選びは日常からできる「治療」ともいえます。

今日は調味料の中でも、日本食に欠かせない代表的な発酵食品「味噌」についてのお話です。

目次

味噌の三礎(みそ)

みその語源は諸説ありますが、「三礎」=味、身、美から来ているという説があります。
「味礎」とは味の基礎となることです。
「身礎」とは健康を維持して、人間の生命活動の源となるものです。
「美礎」とは美しさを保ち、老化を遅らせるもの、
それぞれに意味を含んでいます。

味噌はその名の由来の通り、味はよく、体に良く、美容にいい調味料です。
味噌は私たちの心身のバランスと基礎を作っている万能食材なのです。

味噌の歴史は深く、少なくとも1300年以上の前からすでに使われていた記録があります。701年に出された国家基本法の「大宝律令」に「末醤」という食品が登場しています。

これは「未だ醤にならないもの」つまり「未醤(みしょう)」、発音が味噌に近いことから味噌の起源ではないか、「みしょう」が「みそ」という発音に変化したのではないか、こんな説もあります。

味噌がどのように日本で作られるようになったかはまだはっきり分かっていません。
「日本で独自に発展した」という説と
「中国から伝来された」という主に2つの説があります。

縄文時代にはすでに味噌は存在していたようで、2つのどちらの説にせよ、昔から日本人の体を支える重要な保存食の一つであったことには間違いはなさそうです。

栄養学からみる味噌の魅力

大豆には微量だったビタミン、ミネラルやアミノ酸が、発酵という過程をへて、豊富に生成されます。
味噌は栄養学的にも優れた食品です。

特に生命維持に必要だと言われている9種類の必須アミノ酸を含んでいることは注目に値します。
味噌の食物繊維は腸内を綺麗にしてくれ、便秘を予防・改善します。また、ダイエット効果も期待できます。

発酵食品である味噌は酵母や乳酸菌も豊富です。これらは腸内を整えてくれ免疫力を上げてくれます。良質の脂質、不飽和脂肪酸(リノール酸)はコレステロール値を下げ、しみ・そばかすの原因であるメラニンの生成を抑制する働きがあるという研究報告があり、美肌効果も期待できそうです。

それに加え味噌に含まれる「コリン」という成分には、肝臓に入ったアルコールが脂肪に代わって蓄積するのを防ぐ役割があることが分かっています。飲みすぎた次の日、肝臓手当のために一杯の味噌汁が薬代わりになりますね。さらに、肝臓機能をあげてくれるシジミをいれるとより効果があがります。

日本語はごろ合わせが大好きな言語です。脳味噌は味噌とかけあわせて作られたといいます。
味噌の原料になっている大豆にはレシチンが含まれていて、神経伝達物質のアセチルコリンに変化し脳の働きを高めてくれます。

一つの食品でこれだけ栄養豊かなものは他にはなかなかありません。
「味噌は医者いらず」という言葉があるよう、昔から日本人の基礎を作ってきたスーパー食品だと言えます。

味噌の選び方

味噌の効能を得るために味噌の選び方は大切です。毎日とるものなので必ず質のいいものを選びましょう。
一般に売られている味噌の中には、薬品を使って、数週間で発酵させたものが多くあります。

また製品の品質を保つために、砂糖、アルコール、添加物、化学塩などを使ったものが売られています。本物の良い味噌はいいたんぱく質やその他の栄養分が消化しやすい形で豊富にはいっています。買う前には後ろのラベルをしっかりチェックしてみましょう!

無肥料・無農薬の大豆を使った味噌はなかなか手に入らず貴重です。値段もはりますが、できるだけ無添加の質のいい味噌をさがしてみましょう!

まとめ

日本のスーパーフードの一つ味噌。成人病予防、美容効果、腸活もできます。高カロリー、高脂肪に変化しつつある日本の食にこそ、味噌は必要な食材ではないでしょうか。一日一杯の味噌汁が家族の健康を守ってくれます。できれば毎回の食事に是非味噌汁を!

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