食事時間以外にもちょっとしたティータイムを楽しみたい時、マクロビオティックではどんな飲み物がおすすめなんでしょうか。
一般的なコーヒーや紅茶などは、「身土不二」からは大きく外れた飲み物ですから、あまり常飲するべきではないでしょう。そう考えると普段から安心して飲めるものと言えば、日本人が昔から飲んでいるお茶になるでしょう。
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マクロビオティックで推奨する飲み物
最もおすすめな飲み物は、ずばりシンプルに「水」です。とは言っても水道から出てくる水ではなく、天然水などの上質な水です。でも水だけ飲んでいるのも味気ないし、せっかくのティータイムだから何か寛げる飲み物が欲しくなります。
マクロビオティックで常飲をすすめられるのは、茎番茶(三年番茶)・麦茶・玄米茶などです。その他に穀物コーヒー・昆布茶・タンポポ茶・緑茶・野菜ジュースなどは時々のむ程度にしておいた方が良いでしょう。
では一般的に好まれる緑茶やコーヒーは、マクロビオティックのティータイムには向かないのでしょうか?
身体を冷やすか温めるか
実は緑茶・紅茶・ウーロン茶などは、陰性が強いので身体を冷やしてしまいます。夏の暑い時期なら時々飲むことで健康にプラスにもなりますが、常飲して身体を冷やし続けることはマイナス効果。しかも陰性が強過ぎると、陰陽のバランスを崩すことにもつながります。
またコーヒーや緑茶に含まれるカフェインにも、身体を冷やす作用があります。その上精神の高揚作用もあるので、飲むとかえってリラックスできなくなることもあります。
先ほど挙げた茎番茶や玄米茶などには、身体を温める効果があるのでマクロビオティックでは常飲を推奨されるわけですね。
お茶のいろいろ
一般的な緑茶(煎茶)はお茶の木の新芽を摘み、高温の蒸気で蒸してから乾燥させて作ります。この時硬い葉や茎の部分は取り除きます。新芽を使うためカフェイン・タンニン・カテキンなどの成分が多いという特長があります。
ほうじ茶というのは煎茶を焙煎したもので、良い香りが出る代わりにカフェインやタンニンは少なめになります。日本で好まれるこれらのお茶は「不発酵茶」と呼ばれます。
それに対してウーロン茶は「半発酵茶」と呼ばれ、熱を加える前に軽く茶葉を発酵させてから途中で発酵を止めて作られます。「発酵茶」に分類される紅茶は、発酵を途中で止めることなくある程度発酵させてから熱を加えて作ります。
紅茶やウーロン茶も、ほうじ茶と同程度のカフェインを含みます。
三年番茶のすすめ
マクロビオティックで推奨される三年番茶も製法としては煎茶と同じですが、材料の茶葉がちょっと違います。三年番茶では主に、3年以上生育した古い葉や茎の部分を使います。さらにそれらの材料を一定期間熟成させてからお茶にします。
一般的な緑茶が陰性で身体を冷やすのに対して、三年番茶は陰陽のバランスのとれた「中庸」の状態なので身体を冷やすこともなく、消化器官などの内臓に負担を与えることもありません。
また製法の違いからカフェインも少なく、子供やお年寄りが常飲するのにも適しています。
まとめ
元々お茶の原料と習慣は海外から入ってきたものですが、長い歴史の中で日本の生活習慣に完全に取り込まれました。今となっては、日本の伝統的な飲み物と言えるでしょう。
マクロビオティックのティータイムでは、ここまでで紹介したように三年番茶がおすすめですが、やはり原料の品質と生産地にはこだわった方が良いでしょう。
安心してティータイムを楽しむためにも、農薬や化学肥料に頼らない栽培方法で作られて、お茶としても安全な方法で製造された高品質なものを選ぶと良いでしょう。