マクロビで精製糖 砂糖を使わない理由

マクロビオティックでは精製糖(白砂糖、和三盆)や人工甘味料は一切使いません。黒砂糖や、はちみつも使うことを推奨していません。

目次

マクロビオティックでは甘味料として何を使うの?

甘酒、水あめ、100%の果物ジュース、そして野菜そのものの自然素材の甘みを生かして料理をするのをお勧めしています。これらには共通点があります。「多糖」であるということです。

マクロビで精製糖を使わない2つの理由

砂糖は糖質の一種です。糖質は大きく2種類に分けることができます。単糖と多糖です。単糖とはグルコースや希少糖などです。一方、多糖とは麦芽糖やオリゴ糖などです。マクロビではイチブツ全体を基本とします。そのため、砂糖代わりには多糖を利用します。できれば多糖に加えて、単糖や多糖類(※)の代謝に必要な「ミネラル」を含んでいる材料を使います。

体の中で精製糖を消化するには、たくさんのミネラル(カルシウム)が必要です。しかし残念ながら精製糖にはミネラルが含まれていないため、体からカルシウムをとって精製糖を消化しようとします。これがマクロビで精製糖を使わない1つ目の理由です。

マクロビで精製糖を使わない2つ目の理由は、精製糖が血糖値を急激に上昇させるためです。血糖値が急激に上下すると、体の軸が揺れやすく、血管だけでなく、肝臓への負担も大きくなります。また、血糖値が下がるともっと欲しくなります。精製糖(砂糖)は一種の麻薬のような中毒性をもっているので、マクロビオティックではお勧めしていません。このように血圧を急激に上昇させる食品を高GI値食品(※)と言います。

血糖値が大きく揺れ体の軸が崩れやすくなると、神経系へも大きく影響します。そして精神的に浮き沈みも大きくなります。実際に、アメリカの少年院で砂糖の使用をやめると、1か月で暴力行為が5割下がったという報告もありました。

まとめ

生体にとって、糖質は5大栄養素のうちの一つであり、必ず食品から摂取する必要があります。また生体が活動を行うときには、糖質がもっともエネルギーとして利用しやすいシステムになっています。糖質として精製糖を使うと、摂取した直後からエネルギーとして使われます。エネルギーとして必要のない場合には、身体に貯蔵されます。言い換えると、脂肪と言う形でどんどんと身体に蓄積されるのです。

精製糖は、あまりにも効率がよすぎるために使われる場合にも、蓄積される場合にも、その反応は急速に進みます。

本来、身体でおこる反応は、ゆっくり分解され、ゆっくりと蓄積されます。あまりにも急激に反応が進むと身体が対処しきれません。歴史上、身体の構造やエネルギーシステムはあまり変化していません。

一方、摂取する食は急激に変化しています。糖質を精製糖から多糖へかえて身体の変化を感じてみて下さい。特にイライラや何となくだるいといった日常感じていた不調を意識してみて下さい。その後、何日かしてから精製した糖質(砂糖)を食べてみて下さい。驚くほど甘く感じることでしょう。味覚は変化します。一週間ほど、マクロビ的甘味料を摂取すると身体がそれに慣れ、味覚が変化するのです。

※多糖は糖分子グルコースの数によって、さらに小糖類と多糖類の2類に分類されることもあります。つまり糖質は合計3種類に分類されます。単糖類、小糖類、多糖類です。「単糖類」は、それ以上簡単な糖に分解できない一番小さい単位の糖質。摂取するとすぐにエネルギーに代わり血糖値があがります。「少糖類」は2~5の炭素分子、「多糖類」はそれ以上の炭素分子からなっています。体内のどの組織でも単糖類のグルコース(ブドウ糖)がエネルギー源になっています。

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