さつまいもは一般的にはヘルシーな食材として積極的に取り入れられていますが、極陰性で体を緩める作用があります。そのため、基本的にはマクロビオティックでは常食を勧めない食材です。デザートとして時々楽しむ程度でも、料理の幅が広がります。今日はさつまいものプラス面とマイナス面、その食べ方をマクロビオティックの視点でお伝えします。
目次
さつまいもの栄養学
サツマイモには炭水化物が多いため、穀類が少ない時代は貴重なカロリー源として重宝されました。 低血糖の人、やせすぎの人にオススメの食材です。またサツマイモには、食物繊維が多く含まるため、腸を活性化し便秘を解消してくれます。カロテンも多く、夜間の視力を維持してくれます。
サツマイモには、ビタミンB1が多いために炭水化物を効率よく消費してくれます。またビタミンB6はタンパク質を利用する際に欠かせない栄養素です。ビタミンC、鉄分やマンガンも多く含まれています。
マクロビオティック的さつまいもの食べ方
サツマイモは陰性でお腹を緩める作用があるため、食べたらダメ!と切ってしまうのはもったいないです。上手にサツマイモを中和しながら取り入れると、より食生活が豊かになってきます。ポイントはよく塩をきかせ、熱という陽性を用いることで陰性さを中庸にもっていくことです。
<大学いも>
① さつまいもをよく洗い、乱切りにして、濃いめの塩水に数分浸してアク(陰性さ)を抜く。ざるにあげて、水けをきる。
②フライパンに菜種油を少な目にひいて、中火くらいで全体を揚げ焼きのようにする。
③ 塩を少しふって、ふたをし、弱火で蒸し焼きにして甘みを引き出す。
④ さつまいもが柔らかくなったら、玄米水あめと醤油をまわしかけ、さらに弱火でクツクツ蒸し焼きにしながら煮詰める。
⑤仕上げに黒ゴマをふる
<さつまいもクリーム>
①さつまいも(中2本)を良く洗い、輪切りにして濃いめの塩水に数分浸してアクを抜く。水けを切る。
②熱いうちに皮をむく。
③豆乳、天然塩、メープルシロップや玄米水あめなどの甘味料と共にフードプロセッサーで滑らかにする。豆乳の量はさつまいもクリームがふわっと柔らかくなる量を調節して下さい。
④豆乳を少な目にして、ラップで茶巾にしたり、ビスケットの上にのせてモンブラン風にもできます。ロールケーキのクリームとしても使えます。余ったら冷凍も可能。
サツマイモがおすすめな人とは
便秘がち、やせすぎ、低血糖、高血圧の人にはサツマイモは最適です。ただ糖分が多いため血液が酸化しやすくなります。多食には気を付けましょう。糖分を中和するため体から多量のカルシウムを奪い、腰がまがったり、記憶力低下を招くことがあります。
注意が必要な人
サツマイモは、陰性が強く、細胞を緩める食材なので、お腹が張りやすい人は控えめにしましょう。皮膚が弱い人、腸の調子が良くない方も注意が必要です。腎臓や膀胱が弱っている人、腫瘍があるときはさらに注意しましょう。
まとめ
サツマイモには、食物繊維やビタミンも多く、精製糖や添加物まみれのおやつよりずっと良いと考えがちです。しかしサツマイモは、とても陰性な食品なので、その食べ方には少しコツが必要です。塩と熱の陽性さを使って上手に中和してみましょう。