マクロビオティックでない人もお肉について考えてみよう

マクロビオティック

目次

マクロビオティックにおける肉

人間はお母さんのお腹の中にいる間はお母さんの血液から養分をもらい、生まれてからはお母さんの母乳を飲みます。
マクロビオティックでは、このふたつは動物性のたんぱく質で、一生でとるべき動物性のものはこの時期で摂り終えたと考えます。あとは人間が人間ならしめた穀類を主食に、陸上の4億年の進化のシンボルである豆類・野菜・果物・種子などを副食に摂ることが大切であるとしています。さらに肉類は極端に陰性の食べ物でたくさん食べ続けると体のバランスが崩れ、体調不良や病気の原因となってしまうので、肉類は摂らなくてもよい食べ物であるとしています。

牛肉と地球温暖化

世界の全人口は約75億人。その食生活を支えるため約700億頭の家畜が飼われていて、そのうち約15億頭が牛です。

地球温暖化の原因に関する興味深い指摘もあります。地球規模で排出される二酸化炭素よりも牛のゲップの亜酸化窒素の方が多いといわれるようになってきています。マクロビオティックにおいて不要な食べ物である牛肉を確保するために、自然のバランスが崩れようとしているのです。

ひとりでも多くの人がこのことに気づき、少しずつでも肉食を減らしていけば、異常気象や絶対的貧困の問題などが解決していくに違いありません。

牛肉と世界の貧困問題

世界には全人類が食べるだけの穀物があります。それなのに現在世界では、13億もの人々が食糧難に苦しみ、そのうち8億4000万人の人が栄養失調で年間900万人が餓死していると言われています。世界の大人の4人に1人が栄養不足であるのに、先進国では5人に1人が太りすぎです。

では全人類が食べられるはずの穀物はどこに行ったのでしょうか。

それは、先進国の人々が食べる家畜の餌になっているのです。

先進国の人々が動物性食品の摂取量を減らすことによって世界の貧困層に穀物がいきわたれば、世界から貧困や餓死する人がいなくなるといわれています。このような現実があるということ、食と地球環境は密接に関係しているということを知った上で、今後食べたり、調理したりするときに何を選ぶかという選択に違いが出てくるのではないでしょうか。

私たちにできること

動物性食品中心の食事は、地球の環境問題だけでななく、さまざまな病気の原因にもなっています。先進国では肉類や甘い物の食べすぎで肥満や病気になっている一方、世界では今食べる物さえない絶対的貧困の人々が飢えに苦しんでいます。また日本はその総人口は世界の約2%ですが、世界の穀物市場の約10%も輸入しているのです。これは日本人が年間に食べる米の1.5倍に相当します。そしてそのほとんどが家畜の餌になるのです。

私たち日本人から動物性食品の摂取を減らし、食べすぎで病気になる前にこれまで奪い取っていた貧困層の人たちの分をお返しするのです。そして少量でも国産の良い物を選択し、ていねいに料理をしていくことで病気にならない体を作っていく。つまり、マクロビオテッィクの生活を実践して伝統的な食事をし、環境と体に無理のない、質の良い食事を選択していけば、自分だけではなく地球と自分以外の人たちのためになります。また反対に、過食と質の悪い食事を続けるということは地球も自分以外の人も苦しめることになります。

私たちひとりひとりの食べ方と生き方が積み重なって、地球の多くの問題が生まれることをひとりでも多くの人が知り、そして今どう生きるかを考える上でマクロビオティックが重要な役割を果たし、小さな個人の力が世界、宇宙の秩序に繋がっていることに気づくべきなのです。

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